授業に入れて効果抜群の ユニーク活動 トップ3

              朝の会で授業づくり


 朝の会は、決められた時間内でというのが普通である。できるだけ早く終えて授業に入りたいという方さえいる。その意義は分かっていても、どうしても場つなぎの時間となりがちである。
 私は一時間目に伸びることが多い。
 朝の会を生かして授業づくりを行う。

①例えば、健康観察時に子どもに一言付け加えさせる。
T『Aくん!』
A「はい。昨日公園に行ってたくさん遊んできました。どんぐりがいっぱいありました。元気です。」
T『どういうどんぐり?』
B「ぼくも拾ってきたよ。丸いの!」
C「家の近くにもあるよ。」
 朝食のメニューについて、昨日の出来事などについて言わせてもいい。
 健康観察を自己を語らせる場とする。そして、互いに問い合う余裕を与える。生活をもとにした気軽な話題から「話し合い」を導くのである。


②当番(日直)の話では、当番の話自体の長さは問わず、当番に質問することを中心に行わせる。当番の話が短ければ短いほど、質問は多くなる。
 話す→聞く
ではなく、
 答える←問う
という図式ができあがる。
 問い合うことに慣れてくると、質問者に対する質問、意見など、子ども同士のつながりは広がっていく。
 朝の会は、気軽に自己表現をすることの楽しさ、問い合うことのおもしろさを実感させることができる絶好の場である。コミュニケーション力を高め、友だちづくりが行え、学び合う集団づくりの土台を築くことができる。
 すると授業が変わる
 朝の会の形式が、授業の中に自然と登場してくるようになる。
「先生、今トンボが生まれるところを見てきたよ。」
「すごかったよ。」
 中間休みにトンボの羽化を見た子たちが、興奮しながら教室に戻ってきた。
「先生、みんなに話をしていい?」
 子どもの問いは「今」を基にするものが多い。後ろに伸ばしてはいけない。
 始業のベルの後に、トンボの羽化を見てきた子たちに話をしてもらった。当番の話のグループ化である。
 発表後、子どもたちから出されたたくさんの問いについて、発表者をふくめて子どもと教師が一緒になって考え合うこととなった。


③それらのもとは自己原因性の実感
「ぼくの家には、ざくろがあるよ。」

 そう教えてくれたKくんは、翌日、おいしそうなざくろを持ってきてくれた。一時間目は、ざくろを前にしてみんなでKくんに質問し、そして、食べることになった。
 子どもの動きを捉えて、授業を流動的に変えて、自己原因性を個々に意識づけていくことの意味は大きい。
「今日、おじいちゃんが家で育てたぶどうを持ってきてくれるって。」
 Mちゃんのお祖父さんは給食時間前にたくさんのぶどうを届けて下さった。みんなで食べながら秋の実について話し合うこととなった。子どもの意欲が保護者をも活動の輪の中に加わえることとなった。

 「学校運営研究」(明治図書)2001 1月号