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歴史人物42人…面白調べ活動ネタ大研究
       ザビエル

(1506~1552)日本にはじめてキリスト教をひろめた宣教師。ポルトガル国王の命を受けて東南アジアでの布教活動(十五年間)後、日本で活躍した(二年間)。

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│Q5 大名たちが布教をゆるしたのはなぜですか?             │
│①ヨーロッパと貿易を有利にすすめようとしたから             │
│②ヨーロッパの軍隊の圧力にまけたから                           │
│③幕府から命令をうけたから                │
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 ぎょうせい学参まんが「歴史人物なぜなぜ事典」⑪足利義政・雪舟・ザビエルより
 一人物が6つ程度のQで区切られている。各節の冒頭に書かれたQの下には、3つの回答例があげられている。読み進むにつれ正答がわかるようになっている。どのQも実に鋭いものばかりである。視点をもちながらまんがを読むことができる、すばらしい構成である。
 さて、私は、ザビエルの教材化は、このQ5につきると考えている。この一言で、当時の国内情勢、世界情勢が見えてくるからである。
 国内は、たがいに領地を奪い合う戦国時代。大名がほしいものは……武力と経済力である。その両方を持っていたのがザビエルの来たポルトガルである。(ザビエル本人はスペイン人である。)
 強国の後押しを得て、貿易による利益を得る。
 それらを一番必要としていた群雄割拠の戦国時代であったことが、異教を受け入れることになった大きな条件だと考えられる。 
 この後、国がまとまるにつれてキリスト教は禁止され迫害を受けることになる。そして、時の権力者が貿易を独り占めし利益を独占することになる。
 関ヶ原の合戦後、島津に対する家康の姿勢の甘さの陰に、島津の外国貿易のハウ・ツーがあったというのは有名な話である。戦いは、武力だけではなく、その陰には経済戦争が隠れている。それは、今に限ったことではない。歴史を捉える大きな目である。
「外国と手を結び、幕府を転覆させようとした人物がいます。その人は? そして、その方法は?」
 三人の武将よりも遅れて生まれた伊達政宗の逆転思考もそこに行き着くのである。
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│ ザビエルが日本で布教活動を行ったのは約二年間である。     │
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 ザビエルばかりが注目されているが、その他の宣教師の活躍が大きかったことは容易に予想される。歴史の中に登場しない無名の人物の大きさを改めて感じさせられる。

 調べ学習に適するサイト
┌─ 山口サビエル記念聖堂  ────────────────────┐
│…… フランシスコ・ザビエルの年譜、言葉。新聖堂、旧聖堂の解説。  │

│         http://www.urban.ne.jp/home/xavier/                     │
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 ホームページ上には、「ザビエルの紹介」だけでなく、「まんが・サビエル物語」などがあり興味をひく。
 中でも、「サビエルの見た日本と日本人」がおもしろい。
 1549年11/5(鹿児島)書簡第90ー12 には、次のように書かれている。
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│ この国の人々は今までに発見された国民の中で最高であり、日本│
│人より優れている人々は、異教徒の間では見つけられないでしょ  │
│う。彼らは親しみやすく、一般に善良で、悪意がありません。驚く│
│ほどの名誉心の強い人々で、他の何よりも名誉を重んじます。大部│
│分の人々は貧しいのですが、武士もそうでない人々も、貧しいこと│
│を不名誉だとは思っていません。               │
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 その人物を捉えるという視点と違って、その人物が当時の日本人をどうみていたかというのは実に興味深い。
 それにしてもここまで日本を褒め称えた国外の人物がいたであろうか。
 次のホームページもおもしろい。
┌─ ザビエル上陸450周年記念ホームページ  ────────────────────┐
│……フランシスコ・ザビエル鹿児島ゆかりの地や街道、関連記念行事案内等。        │

│      http://www.mg21.co.jp/xavier450/                               │
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「社会科教育」(明治図書)2003 11月号