理科・学力充実を評価するネタ これができればAというネタ
 単元のメタ認知を図る

 

 今の教科書は内容が精選されているので極めて薄い。それは、「覚えきる」ためにではなく「使いこなす」ようにできているからである。つまり、理科でいえば個々の実験の意味を理解することに止まらず、個々の実験のつながり・意味づけから、単元の全体構成の把握ができるようにしなければならないということになる。
 そうすることによって、「詰め込んだ知識」ではなく、「使える知識」としての意味を成すのである。

 

 個々の実験から単元のメタ認知へ
 6年理科の「水よう液の性質とはたらき」の学習後、次のようにテストを行った。
┌────────────────────────────────────┐
│  今学期に行った実験で一番印象深かった実験について          │
│①【目的】何を調べるための実験か                                 │
│②【方法】どういう実験だったか                                       │
│③【結果】実験の結果何がわかったか                              │
│④【感想】実験をしてみての感想                                     │
│を用紙一枚にまとめなさい。                                           │
└────────────────────────────────────┘
 その後、単元内の各実験を関連づけ、単元全体を見通すことができるように、次のようなテストを行った。
┌─────────────────────────────────────────────────┐
│  「水よう液の性質とはたらき」の単元全体でどういうことを学習したのでしょうか。    │

│  用紙一枚にまとめなさい。                                                        │
└─────────────────────────────────────────────────┘
┌─ ◆採点規準        ─────────────────────────────┐
│・各実験の目的・結果をしっかりとらえて、                        │

│          関連づけて単元全体の学習をまとめているか。    │
└─────────────────────────────────────────┘
 どちらの評価も問題と同時に示した採点規準に基づいて行い、概ね達成をAとした。

 

 テストを通しての私の学び
 単元の中での各実験を簡単な図や言葉で表現し、全体の流れを捉えることは、意外に難しい。
 子どもたちは、教科書の流れを捉えようとするために小見出しの存在に敏感になる。「水よう液」という言葉を各実験を通して多方面から捉え直す等の学びを生む。
「メタ認知」を図るためには、「簡略化」が不可欠である。いかに枝葉を切り取り単元全体を簡単に捉え直すことができるかである。幹を捉えられない子ほど多くのことを書きたがる。
 本テストを通して、理解している子は簡略化することができ、簡略化することによってより確かな理解が生まれる、ということに改めて気づかされた。
 新教科書は、簡略化したものを覚えるのではなく、簡略化する力こそを求めている。
  

 授業のネタ(明治図書)2005 3月号